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八十八夜-お茶のことを考える

雑記

八十八夜

八十八夜ってなに?

1.夏も近づく八十八夜
野にも山にも若葉が茂る
あれに見えるは茶摘ぢやないか
あかねだすきに菅(すげ)の笠

2.日和つづきの今日此の頃を、
心のどかに摘みつつ歌ふ
摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ
摘まにや日本の茶にならぬ

 

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立春から数えて88日目を「八十八夜」といいます、令和三年の今年は5月1日(土)でした。ちょうど春と夏の変わり目で、気候が暖かく穏やかになる時。昔からこの時期を稲の種まき準備や茶摘みを行う目安とされていました。

八十八夜の別れ霜 と言ってこの暖かくなる時期から霜は降りなくなります。

※霜害の問題 お茶の新芽は厳寒期、まだ芽吹いていな時期の耐凍性はかなり強いものです。しかし新芽がだんだんと成長してくる3月以降は耐凍性は低くなりこの時期、最も被害を受けやすく-2℃で凍霜害を受けます。

美味しいお茶はどんなお茶?

新茶って美味しいの?

八十八夜のこのタイミング、茶摘みが始まり市場には新茶や一番茶といわれた商品が出回ります。この二つはどちらも同じものを指しています。お茶は通常、三回摘むことが出来るのですが、最初に摘んだお茶を一番目に摘んだお茶ということで一番茶といいます。そしてこれが新茶と呼ばれるお茶のことです。

新茶のタイミングがお茶屋さんにとっては稼ぎ時。初物が好きな日本人は縁起の良さも手伝って新茶は人気です。実際に一番目のお茶は二番目に比べてテアニンが豊富に含まれています。これは厳しい冬を越して根にテアニンの旨味成分を貯めこんでいるためです。

新茶はボジョレーヌーボー?

毎年、11月の第三木曜に解禁をされるボジョレヌーボー、フランスには及ばないものの世界の中でも日本の消費量はとても多いようです。ボジョレーは通常のワインと製造過程も違い、ワインのように長期熟成に適していません。新茶もボジョレーも初物として日本で珍重されますがこちらは好みでもありますね。

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お茶は熟成する?

口切

 

お茶と聞いて私たちは様々なイメージを持つと思います。日常的に飲むお茶、今お話ししていた新茶などの煎茶だけでなく茶道としてのお茶を思い浮かべる方もおられます。

茶道の世界では11月 亥の月、亥の日。夏の風呂から冬の炉へと炉開きが行われます。その年に摘んだ新茶を茶壷に詰めてひと夏を越したお茶を口切といって開封します。そのお茶を石臼で粉にしてお抹茶として客人をもてなします。

炉開きは茶人にとっての正月とも言われ最も大切なものです。

不発酵茶の熟成

ひと夏を越したお茶は熟成され円熟した香りとまろやかなコクと旨味が あります。茶壷に入っていたお茶は碾茶とよばれるものです。覆いで遮光され育てられたお茶です。こちらは製造過程により碾茶と玉露にわかれます。いずれも日本のお茶は不発酵茶、摘まれた後に火を加えられ発酵は止まっています。しかしながら酵素がない状態で寝かすことで熟成という過程にいたります。

お茶屋さんってなに?

分業制

私たちが言うお茶やさんと言っていますが厳密に言うと細かく分かれています。大きく2つ、栽培する茶農家さんと製茶業者さんがお茶の生産に関わっています。そしてこれを販売する人がいるわけです。私たちがお茶やさんと言うと販売されている店舗のことを主に指します。この販売されているお店さんが自社で農園をもっているのかまた自社で工場を持ち加工など製茶を自身で行っているのかと実に様々です。これまで分業制で茶業は成り立ってきました。

ただ農業と同じで、販売ルートや製茶の工場を持たない茶農家の人は少し立場が弱いのが現状です。同じ土俵に立には大きな投資が必要となります。資金を用意するのも大変なことでありまたそれに対するリスクも伴います。昔ながらの大手ばかりになり新進の企業が参入が難しく。残念ながらそこには歴然とした力関係があるのです。

パラダイムシフト

しかしながら昨今のインターネットの普及によりこの構図が少し覆されようとしています。店舗をもたずにオンラインのみでお客さんと生産者が繋がることが出来るようになりました。良い生産者が正しく評価される時代へと進んでいくのを期待しています。

オリジナリティの追求

この流れは茶づくりにオリジナリティを与えました。最近ではブレンドではない単一種、シングルオリジンで生産する茶農家さんがでたり、また有機栽培によってお茶を生産される人たちが出てきました。お茶は虫がつきやすく今までは農薬なしので栽培は考えられていませんでした。しかし高い意識をもった人たちの努力の結果、JAS規格を持つ有機栽培のお茶が出てきています。

シングルオリジンの提案

またスイーツやドリンクなどに使用されるお抹茶は機械で粉砕したものです。味には雲泥の差があります。昔ながらの手摘みを守りまた石臼で粉に挽いているところは少なくなりましたが、本物志向を求める人たちの信頼を着実に得てきているのも事実です。

お茶の歴史

次にお茶の伝来の歴史を見てみましょう

中国が始まりと言われています。古くは平安の時代、遣唐使などによる中国からの仏教の伝来とともに伝わりました。一部の貴族が楽しむものであって一般には定着をしませんでした。

一度途絶えたお茶でしたが、鎌倉時代になり栄西が伝えます。著書「喫茶養生記」にもありますように健康によいものとして広まりました。栄西から茶の種をもらった明恵は茶の栽培を始めます。ここからお寺で茶の栽培が盛んになります。この時は碾茶や挽き茶を基本として粉にしたものを湯に溶かして飲み方が基本でした。主に健康目的で飲まれていました。

室町時代にお茶に大きなターニングポイントが訪れます。村田珠光の登場です、一休禅師の元に参禅をしていた珠光ですが今まで単なる喫茶であったお茶に精神性が加わり、お茶は嗜好品として文化として急速に武家を中心に広まっていきます。銀閣寺の足利義政など大きくこの文化形成に寄与しました。珠光、武野紹鴎とつづき、大天才千利休が登場。今の茶道の大元が出来上がりました。

江戸時代、武家に茶道としてのお茶はひろまっていきましたが、それとは対照的に庶民の中では煎茶というのも普及します。江戸の中期、永谷宗円は新しい製茶法を発明。今まで茶色であった煎茶が美しい緑のままで飲むことが可能になりました。

お茶の歴史を改めてみてみると宇治橋にお店を開いて今も続いている通圓さんのすごさを改めて感じました。

 

お茶の未来

今、日本茶は大きな岐路にあると考えます。昨今のインバウンドで抹茶味のスイーツは大人気。健康志向といかにもJAPANというイメージも手伝っていた。しかしこのコロナ禍で海外からの旅行者が来なくなると急ブレーキがかかった。この状況は茶業界の中でも命運をわけた。インバウンドに比重を置いていたところは今苦しい状況です。一方、自社のオリジナリティを追求し信念をまげずブレないところは逆に勢いづいています。

これからは多種多様な提案がキーになると考えています。それはシングルオリジン、有機栽培。

他にも茶道におけるライフスタイルなど私たちがどのようにお茶と関われるかだと思っています。シンプルに美味しい、かっこいい は強みです。

個人的にはお茶が日本という土壌だからこそ生み出された 茶道 がこれからのお茶の未来を拓くと考えています。AI化、オートメーション化による私たちの労働が減っています。そのため余暇の時間が増えています。私たちの人生、豊かな人生とはどのようなものでしょうか?

八十八夜のタイミングでいろいろと考えてみました。

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